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音楽的雑想

 


CDのみではなく、音楽全般についての雑想がまとめてあります。 以前ブログや日記に書いた物の再録になりますが、どうか使い回しなどとおっしゃらず・・・(汗)。







サキソフォンという楽器

モダンジャズで使われるサキソフォンは、嫌いではないがやや苦手だ。激しいソロプレイでは、キーの開閉やら飛び散るしぶきの音まで聞こえてきそうで腰が引けてしまうのである。で、ジョン・コルトレーンとかソニー・ロリンズとかの大御所はつい忌避してしまうのだが、もちろん、スイングやクラシックやラテン音楽で使われる場合はこの段ではない。甘く官能的な調べに酔いしれてしまう。

マンボにおいては、独特の享楽感を醸し出すのにサックスが欠かせない。ちょっとお気楽な感じの調べを聞かされた日には、何ともパラダイスな気分になってしまう(笑)。パキート・デ・リベラなんて亡命キューバ人サックス奏者もいるが、ラテン音楽にはサックスがよく似合う。

サキソフォンは、ベルギー人のアドルフ・サックス教授が開発したクラシックの楽器である。我が国ではトルヴェール・カルテットという最強の四重奏団があり、昨今は「トルヴェールの惑星」が楽しい。ホルストの「惑星」をアレンジし、ここに原曲にはない「地球」などの惑星を加え、楽しくきらびやかで荘厳な曲に仕上がっている。

昨年の夏、隣の区の公共ホール主催の低料金のコンサートがあり、喜んで聞きに行ったが、「猛暑の昼間に涼やかな音色でいやされよう」などという目論見は吹っ飛んでしまう熱い演奏だった。演奏中に震度4の地震があったのも印象深い(笑)。


因みにトルヴェールとは吟遊詩人のことだ。スペイン語ではトロヴァドールであろう。先日訪問させて頂いた「ZERO STEP」の管理人さんは、トルヴェールの研究がご専門らしい。中世の我が国での遊芸人同様、非定住民の扱いだったらしく、そのあたりの記述が興味深かった。

05/12/13








ザ・ダークネスとかオジー・オズボーンとか

昨夜、眠れぬつれづれに渋谷陽一センセのロック番組を聞いていた。ロックはあまり詳しい分野ではないが、寝しなに聴くハードロックは妙に安らいだりする。いわゆる「癒し系」は、実は心が落ち着く分だけ余計なことを考えてしまい、逆に不安になったりすることが多々なのだ。

で、ザ・ダークネスというバンドの2ndのレビューをしていた。このバンド、ややハードで親しみやすいメロディラインや美しいコーラスワークがクイーンみたいだと思っていたら、プロデューサーが同じだったのだ。1stが本人たちの思惑以上に売れてしまい、バタバタと混乱した中で制作した2ndをある程度評価しつつも、早くもB級バンドだったことがあらわになったという紹介は、誉めているのかけなしているのか(笑)。

オジー・オズボーンの新譜「アンダーカバー」のレビューもあった。過去のロックの名曲をオズボーン風にカバーしたということで、キング・クリムゾンやジョン・レノンがオリジナルの曲がかかったが、レノンの「ウーマン」が、アレンジも歌い方もあのままでカバーしているのだから相当不気味である(笑)。

キング・クリムゾンがオリジナルの「21st・センチュリー・スキゾマン」は、プログレの精神性をはぎ取り、単なるヘヴィーメタルに仕上げてしまったということだが、彼の場合、もう存在そのものがヘヴィーメタルなのだろうか(笑)。

05/12/10








ペレス・プラード@売店

所用で市内中心部の大病院へ。食堂が2、売店が2、喫茶が1と、食事関係が充実しており、見ているだけでもちょっと楽しい(笑)。こういう場所では、味はまぁ二の次である。

病院の売店と言えば、菓子と日用雑貨と衛生用品と雑誌という感じかと思うが、何故かここの売店にはCDコーナーがある。ペレス・プラードやらリカルド・サントスやらポール・モーリアやら、古めのインスト・ポピュラーミュージック中心の品揃えで、ディスカウントショップのCDコーナーにもありがちな商品だ。

大体この手の商品は音源がはっきりせず、80年代くらいのミュージシャンのものだと、コンサート会場で海賊録音してきたようなライブものが多い。古いポピュラーミュージックになると著作権が切れているのだろうか。よく「歴史的音源を使用しているので一部ノイズがあります」とかの注意書きが付いていたりして、一応まともな商品に見える。で、この病院にあったシリーズだが、原盤がポリドールとかフィリップスとかはっきり書かれており、わりとしっかりしていそうで、ちょっと食指が動いた。

さて、この用途だが、入院患者が買うのか、お見舞い用として置いているのか。音楽好きの病人ならCDラジカセを持ち込むことがあるかもしれないが、病院でマンボNo.5の「ウ〜アッ!」はどうなんだろう(笑)。

ここで一つウンチクなど。ペレス・プラードというのは姓であり(ペレスはミドルネームかもしれない)、ファーストネームはダマソなのだそうである。ダマソ・ペレス・プラードがフルネーム。もうひとつ言うと、ルンバの帝王・ザビア・クガートは英語読みであり、スペイン語ではハビエル・クガーだそうである。

05/10/26








ワルツ・フォー・ベビー

決して誤入力ではありません(笑)。もちろんワルツ・フォー・デビーはビル・エバンスの名盤ですが、ワルツ・フォー・ベビーは、池袋ウェストゲートパークシリーズ4「電子の星/石田衣良」に収録されている短編です。

ジャズに凝っている個人タクシーが登場していまして、あざといくらいにベタでお涙頂戴なエンディングのBGMとしてワルツ・フォー・デビーが流れるのですが、ここであのセンチメンタルでスウィートなメロディを思い出すと胸にツーンと来る訳です。ズルいっ!と思うほど効果的でしたね(笑)。

石田衣良という作家は、社会評論家のような顔をしてあちこちにコメントしているのがあまり好きではありませんが、IWGPシリーズにはハマりました。元不良の果物屋青年マコトが、チーマーやらヤクザとのこねを生かして事件を解決するという軽ハードボイルですが、池袋のストリートを駆け抜けるトラブルシューターの活躍が爽快です。侠気があって曲がったことの嫌いなマコトのキャラも良いですし、事件自体が陰惨な割りには後味は悪くありません。十代に板橋に住んでいたことがあるので、勝手知ったる池袋の町が舞台になるのも魅力です。町自体の空気が物語を形成しているように思いました。

05/10/05








ダウンロードする音楽

今時の若者にとって音楽はデータなのだということをあるBBSで聞いた事がある。 PCに取り込み、メールに添付し、或いはダウンロードできるものなのだから、なるほどと思う。

アップルのitune shopが大盛況という話だ。一曲単位でDLできるらしい。 こうなるともう、好きな曲だけを集めた究極のコンピレーションが作れそうだ(笑)。 DLが悪いと思っている訳ではないが、ただ、こういう情勢が行き着く先では、 CDアルバムというパッケージは必要なくなるのだろうかと思ってしまう。

捨て曲というものがあるらしい。アルバムの中で「これは好きじゃないな」という曲だ。 音源がCDに移行してから、捨て曲は簡単にスキップできるので、我慢して聞いている必要はないそうだ。 レコードというメディアは、針を置いてから上げるまでがひとつの単位だったし、 アルバムを総合的な作品として捉えていたから、捨て曲でもわざわざ針を上げるという事はなかっただろう。 これもやはり音楽がデータであることの証左だと思う。

アルバムを買う場合、知っている曲が1/3、知らない曲が3/2くらいのバランスがちょうど良いような気がするのだが、 今時のリスナーは知っている曲にしか興味が湧かないらしい。シングルヒットで十分なのだろう。 ヒット曲があって、更にそのアーティストの別の側面を見られるのがアルバムの面白さだったのだが・・・。

CDというブツ自体がネット通販で買われることが多くなっているが、DLが一般化すれば、 ショップが必要なくなる日が来るのだろうか。まぁ、そんなことはあり得ないと思っている。 現実の店舗での買い物は楽しいのだから。

そういえば店頭で、LPサイズジャケット付きCDという摩訶不思議なものを見た。 コンパクトディスクは小さいからこその利便性を謳って普及させたのではなかっただろうか(音がいいという理由が一義だったが)。 やっつけのアイディアでつまらないものを作ったものだ。もう昔には還れないはずなのに・・・。

05/9/15








Zen Ra Archestra

地元で無料のジャスフェスがあり、Zen Ra Archestraというバンドが出演するので聴きに行ってみました。 このバンド名はSun RA Archestraという前衛ジャズのビッグバンドのパクリです(笑)。

アマチュアとしては上手い演奏なのでしょう。勢いがあって、ピッチもテンポもほとんどずれませんし、 ソロも上手いなぁとは思いました。それなりに楽しくはありましたが、ああいう勢いの、 つんのめり気味のスピードの音楽はあまり好みではありません。 スイングとかサルサとかファンクとか、ビッグバンドの音楽は大変好きなのですがね。

ナイジェリアのミュージシャン兼反政府運動家フェラ・クティや ニューオーリンズのダーティ・ダズン・ブラスバンドの曲の演奏もありましたが、 全て同じような演奏の仕方なので、差異が感じられないのが残念でした。 プロのオルガン奏者kankawa氏との共演が二曲ありましたが、この小父さんがファンキーでサイケで、 凄うございましたね(笑)。

05/09/11








♪チ チ チ チ チケットレス・・・

最近まで放送されていたANAのCMは、 シルヴィ・バルタンの「あなたのとりこ」に乗ってシンクロを舞う旅客機が楽しうございましたが、 今度は長島一茂が空港内をすいすいと浮遊している映像が流れています。 映像にも長島一茂にも取り立てて思うところはないのですが、この曲が非常に楽しいですね。

フレンチポップス的というか、70年代的というか、ラブ・サイケデリコ的というか、 奥田民生的というか、オリジナルラブ的というか、 懐かしいポップミュージックの良質な部分を凝縮したようなようなメロディが私のツボを微妙に衝いて来ます。 その手の音楽を知り尽くした職人ミュージシャンによるものなのでしょうか。

こういう感じの音楽では小西康陽氏の作る曲が好きですが、 どれも同じに聞こえてしまうんですよねぇ・・・(←無礼者!)。

05/03/06








自動ピアノの悲しさ(笑)

よくお世話になる東京の大学病院のロビーに自動ピアノがあります。 時折鳴らされていることがあるのですが、これが暗い!ひとが弾いていないと言う先入観からか、 正確なリズムの連なりによる故か、実に味気のうございます。 病院のロビーというロケーションは言うまでもないでしょう。

先日はシャンソンの名曲「ラ・メール」を自動演奏していましたが、 このようなアップテンポの華麗な曲でもあまり楽しくは感じませんでした。 ドアが開閉するたびに真冬の冷気が流れ込む頃、「シバの女王」とか「エーゲ海の真珠」が演奏された日には、 もう想像を絶するシュールな寒さでございます(笑)。

その昔、コインを投入することで自動演奏する巨大なオルゴールや自動バイオリンがあったそうで、 ジュークボックスの趨りだったのかもしれません。自動ピアノもその系譜でしょうか。

十何年か前、ブーニンが演奏したデータを家庭で再現してくれるというYAMAHAの電子ピアノの CMがありましたが、無人のピアノから流れるブーニンはどんな感じだったのだろうかと、 ちょっと興味を感じたり致します。

さて、今日も所用で上記の病院へ行って参りましたが、帰路に八芳園に喫茶店に寄ってきました。 結婚式場というイメージしかない八芳園ですが、元々大久保彦左衛門の屋敷であり、 庭園(大正時代の造営)を見ることが出来ます。 冬枯れの時期ですが、それでもなかなか良い風情でございました。 回りにマンションが建ち並んでおりまして、上から見たらさぞ良い景色でしょう。

05/01/31








そり遊び/リロイ・アンダーソン

  

不信心な葬式仏教徒であり、もちろんクリスチャンでもない独り者なのでクリスマスとはあまり縁がありませんが、 クリスマスソングが聞こえてくるとちょっと嬉しかったりします。 そりもトナカイの鈴も知らないはずなのに、鈴の音まじりの音楽には、 無条件に心ときめかせる魔力があるような・・・(笑)。

リロイ・アンダーソンはボストン・ポップス・オーケストラの指揮者で、 「トランペット吹きの子守歌」や「タイプライター」など、シンフォニック・ポップスの名曲を 多数書いていますが、「そり遊び」がこの時期一番耳にする曲でしょう。 商店街などのBGMとして流れる「そり遊び」にはつい浮き浮きとしてしまいます。 商業主義的なクリスマスムードはアメリカのデパートが発祥だと聞いたことがありますが、 つべこべ言わず、年末のイベントとして雰囲気だけ楽しんでいればいいのでしょう。

5年ほど前から、クリスマスのイルミネーションが流行していますね。 寒く暗い住宅街で、あの灯りを見るとホッとする思いがあります。 毎年飾り付けていると思っていた家に灯りがなく、 今年は止めたのかと思っていましたが、接近したらパッと点灯しました。 センサーで節電するようになっているのかもしれませんが、 あんなところだけケチらなくても、とも思います。 エコロジーと言うなら、飾り付け自体がエネルギーの無駄遣いですしね。 こう言う時は景気よく楽しむべきだと思うのでありました(笑)。

04/12/23








サウンズパル

奄美大島にあるサウンズパルというCDショップのウェブサイトのBBSによくお邪魔しております(音楽にとどまらない、該博な知識の主任氏がもてなしてくれる楽しいBBSです)。このお店は、ジャズやブルースや民俗音楽の品揃えが充実しており、ヒットチャートと関係ないような音楽を愛好する方にはたまらない音楽サイトではないでしょうか。

主任氏は無料の音楽メルマガを発行していまして 最近は音楽ライターとしてメジャーな媒体にも文章を書いていらっしゃるようですが、 このメルマガは、音源そのものの魅力と、音源に対する個人的な思い入れのバランスが良く、 読み応え十分です。

最近、ブルーノートやリバーサイドやプレステッジのジャズ名盤が1500円で多数出ていますね。 主任さんがこれらの名盤の一覧をウェブ上に掲載していますが、 力作なので一見の価値有りです!ジャズがお好きな方は是非・・・。








学園祭

ネットで知り合ったサルサバンドのメンバーが賛助出演している公演を観に、県内の音大の学園祭へ行ってきました。 サックス専攻の学生主体のサルサバンドで、ピアノとパーカッション(グィロ、マラカス、クラベス、カンパーナ等)が知人のサポートです。

サックスはやはり音大生ですし流麗な音色で、暮れかけた秋空のもと気持ちよく響いておりました(トランペットやトロンボーンなどの他のホーンがいないのが残念でしたが)。 サポートメンバーは基礎の部分でしっかり演奏を支えていたように思います。ウノ!ドス!トレス!のカウントが今も楽しく耳に響いています。

クラーベというリズムをご存じでしょうか。2−3或いは3−2を小さな拍子木(クラベス)で刻むもので、サルサのコンサートでは、観客に手拍子での参加がよく求められたりします。知人のバンドでは2−3を「サルサ サルサルサ」と歌いながら観客と一緒に盛り上がりますが、ビデオやCDで聴いていたこれに初めて参加できたのも楽しゅうございました。 因みに知人バンドでは「クラベスは慣らす物ではなく、心の中で鳴っている」という名言があり、「魂のクラベス」と呼ばれて尊ばれています(笑)。

他のプログラムでは打楽器アンサンブルの公演も聴いてきましたが、スネアドラム、タムタム、マリンバ、コンガ、ティンパニ等による、現代曲、ラグタイム、サンバなど、大迫力の重低音を楽しむことができました。

久しぶりに大学という場所に足を踏み入れましたが、精神年齢が高校生の頃から成長していない私には、大学生が同年代に思えてしまいます。困ったものですが、元プリプリの中山加奈子は大学生が年上に思えると書いていましたから、似たようなものでしょう(笑)。 ともあれ、誠に楽しい秋晴れの休日でした。

04/11/08








最近楽しかったCM

映像と音楽が響き合い、より良い効果を上げているCMがあります。 小沢健二の「愛し愛され生きるのさ」をバックに様々なキスの映像が続くCMは、 楽しくてつい見とれているうちに何のCMか覚え損ねてしまうのでした。 こういうのって企業的にはどうなのでしょうか(笑)。

シルヴィ・バルタンの「あなたのとりこ」に合わせて 旅客機がシンクロを舞う航空会社のCMも楽しゅうございます。。 映画「ウォーター・ボーイズ」でも同じ曲が使われいたそうですね。 あの曲、昔から気になっていたのですが、最近までタイトルを知りませんでした。 懐かしさと切なさと希望が感じられるメロディで、 奥田民生の作るメロディに似たものを感じます。

マクドナルドのCMで流れているスローなスキャットは 「サイド・ワインダー」なのでしょうか? やたらとセクシーなドナルドが出演しています(笑)。

04/10/28









サーチする:
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