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Libro2009インデックス




 

武士道セブンティーン/誉田哲也

 

剣道を、武士道を基とする武道であるとの覚悟を思い始めた女子高校生剣士二人の成長を爽やかに描いた剣道青春小説。「武士道シックスティーン」の続編である。

宮本武蔵を心の師とする磯山香織は、己さえ勝てばよいというがむしゃらな剣道から、人を思いやり、謙虚であり、世の中に役に立てる武士道を模索しているが、新渡戸稲造の「武士道」は退屈だと放り出したりしている(笑)。

一時期香織と同じ剣道部で過ごしたおっとり型の甲本早苗は、転校した先のスポーツ万能剣道に違和感を持ち、このままで良いのかとぐじゃぐじゃと思い悩んでいる。そして、二人の武士道は時折交差して、新たな道を切り開くのである。

スポーツ剣道を信奉する黒岩(香織の仇敵である(笑))と、武道の精神を持ち続けていたい早苗との対決が圧巻。武士道の覚悟を決めた香織と、武道を自覚し始めた早苗ともに成長して、今回も爽やかにエンディングを迎えるが、この分では武士道エイティーンもあるだろうか。



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