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少年少女小説・児童文学・YAノベル


フラッシュ/カール・ハイアセン
幸福ロケット/山本幸久
         ぎぶそん/伊藤 たかみ
         香港の甘い豆腐/大島真寿美
         アイ・アム・デビッド/アネ・ホルム

子供の頃からの本好きなので、児童文学も読んできたはずですが、長じてからはほとんど知らない世界でした。 ネットで知り合いになった本好きの方たちのご教示でその面白さを再認識させて頂いたように思います。 量的にはあまり多くはありませんのであしからずご勘弁を・・・。

表中の下線のあるタイトルは日記かブログ記事にリンクしています。

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国内作家(五十音順)

作   家  名 作  品  名備 考
芦原 すなお松ヶ枝町サーガ戦後の海辺の町を舞台にした少年小説。いいかげんな大人とたくましい子供の組み合わせが楽しゅうございます。
いしい しんじ麦ふみクーツェ失意のうちに町に流れてきた祖父や父と暮らす、病弱なネコという少年が、辛いことや楽しいことを経験しながら音楽家として成長する物語。 障害や病気を持つ、ヘンテコと呼ばれる人たちがそれ故に輝いています。宮沢賢治と村上春樹を足したような感じで、すべての音楽好きの人たちに読んで頂きたく思いました。
       プラネタリウムのふたごプラネタリウムで拾われたふたごが、仲良く育ちながらやがて別々に成長していくことになります。切なくて美しい物語。
伊藤 たかみぎぶそんンドを組む中学生たちの恋や友情を綴ったヤングアダルトノベル。コミカルで切なくて微笑ましゅうございます。
井上 靖夏草冬濤「しろばんば」の続編。沼津に転校した洪作少年は、文学かぶれの不良上級生と知り合い、彼らに傾倒して徐々に堕落していくのでした(笑)。ユーモラスな青春小説。続編「北の海」。
    あすなろ物語「寒月がかかれば」という一節を何故か記憶しています。慕情と抒情の少年物語。
大島 真寿美香港の甘い豆腐ングルマザー(及び祖父母)に育てられている女子高生が香港で自分探しをするような、不思議に心地よい物語。香港の甘い豆腐とは「豆腐花」というデザートです。
小野 不由美くらのかみ夏休み、親戚の家に集まった子供たち身に降りかかる謎の事件・・・。座敷わらしをからめて、ちょっとホラーな子供向け本格推理になっています。
風野 潮ビート・キッズブラスバンドを舞台にした、全編関西弁の、涙と笑いの中学生小説。父親は酒とギャンブルに弱いヘラヘラした好人物、母親は美少女めいて病弱で、何かと苦労する英二少年ですが、明るくたくましく健気に生きています。リズム感の良さを見込まれブラスバンドにスカウトされた英二は、友人の叩くドラムスに感動し、「ドラムは花火なんや。はじけて、光って、響いて、揺れてる、花火なんや。そやから、俺、花火になりたいねん!」と叫ぶのでした(笑)。
  ビート・キッズ(2)高校に進学した英二はロックバンドでドラムスを叩いていますが、バンド仲間との友情や海外修行する友人への嫉妬、微笑ましい恋愛など、やはり一生懸命な青春に好感が持てます。やはり困ったちゃんな父親ですが・・・(笑)。
川上 健一雨鱒の川豊かな自然を背景に、耳の不自由な少女(蔵元の娘)と言葉の少ない少年(少女の父親の愛人の子供)の心の交流描いた初恋小説。
     翼はいつまでもビートルズが世を席巻し始めた頃の東北の一地方、お調子者で、しかし思いやりと真剣さを持っている野球少年の成長を描いた、楽しくて切ない中学生小説。父親とは仲違いし、理不尽な大人や教師に振り回されても、「プリーズ・プリーズ・ミー」に勇気づけられ、恋をし、仲間たちとの友情を育みます。
後藤 竜二天使で大地はいっぱいだ新任の担任(キリコ)が女性であることでがっかりしたり、 友人をかばって中学生の不良とトラブルになったり、 やや生意気でたくましくて正義感の強いさぶ少年の、学校生活や友情や風変わりな兄弟との日常などを ユーモラスに描いた60年代(70年代?)の児童文学です。北海道の農家の生活の大変さが描かれたり、 兄弟に政治運動の陰が見て取れたりしますが、暗さはなく、大人になりかけの生意気な少年たちが楽しゅうございます。
佐々木 邦苦心の学友戦前に人気のあった少年雑誌「少年倶楽部」に掲載された作品が、70年代に少年倶楽部文庫として刊行されたことがありますが、すぐに見なくなりました。軍国主義礼賛だという批判でもあったのでしょうか。もったいない話だと思います。

佐々木邦は同誌の人気作家だったそうで、この作品も少年倶楽部文庫の一冊で読みました。主人公の内藤正三くんが、先祖の主筋に当たる家のお坊ちゃんの学友にスカウトされるユーモア少年小説です。若様は気の良い坊っちゃんですが時折わがままになり、手を焼く正三くんなのでした(笑)。
     村の少年団少年健児団(現在のボーイスカウトでしょう)の映画を見て感動した純朴な子供たちが、自分たちで少年団を組織します。秀才少年や腕白少年などの行動が楽しい少年小説ですが、かなり自律的な子供たちでもあるのでした。
佐藤 さとる誰も知らない小さな国何をかいわんやの大傑作でしょう。何十年経っても古びません。主人公のせいたかさんは、子供の頃に垣間見た不思議なこぼし様の理解者として、コロボックルの住む鬼門山を守ろうと尽力します。 せいたかさんと、独自の国を持つコロボックルの、しみじみと楽しい交流を描いたファンタジー。子供の時代のせいたかさんにとって、鬼門山は隠れ家というか基地というか、自分だけが知っている秘密の遊び場ですが、野山で遊んだ世代にはその辺がいかにも懐かしゅうございます。
佐藤 春夫わんぱく時代子供の頃、佐藤さとるの「わんぱく天国」と間違えて買ってしまったものですが(笑)、これも面白うございました。 佐藤春夫自身の自伝小説と思われますが、医者の息子である主人公と複雑な育ちから少しひねくれた性格の崎山栄の、反目とも友情ともつかない交遊を軸に、 紀州新宮における少年集団の確執を描いています。 対立の解決法として、陣地を争う戦争ごっこが採用されたのはやはり時代というのものでしょうか。 大林宣彦によって「野ゆき山ゆき海辺ゆき」というタイトルで映画化されましたが、これはガッカリでした。
瀬尾 まいこ卵の緒学校でへその緒の話を聞かされた子供が、常識はずれな母親にへその緒を見せてくれとせがむと、「卵の緒」を見せられます。血の繋がらない家族を暖かく描写した傑作児童文学。
      図書館の神様無気力な非常勤講師が文芸部の担当になり、一人だけの風変わりな部員と不思議な部活動にいそしむことになるユーモラスな学園小説。本好きの方ならどなたでも懐かしさを覚えるのではないでしょうか。
竹内 真自転車少年記腕白な昇平(5才)が自転車に初めて乗れた日、カーブを曲がりきれずに草太(おとなしいが芯は強い)の家に突っこみ、二人の友情が始まるのでした。29才になるまでの初恋や失意や再生を描いた成長小説ですが、二人の傍には常に自転車があり、たまらなく自転車に乗りたくなります。ハンドサイクルというバリアフリーな話題も盛り込んで今日的ですが、このエピソードに絡むもう一人の自転車少年伸男のエピソードも爽やかでした。
永倉 万治(萬治)武蔵野S町物語昭和30年前後、東上線沿線の郊外の町を舞台に健一少年の一年を描いた少年小説(おそらく自伝でしょう)。たどたどしい英語で米兵に道案内をした父親を誇りに思う話、野原で駆け回るガキども、いかがわしそうな大人の女性に対するほのかな憧れ、遊んでいるところにふざけて空気銃を撃ついかれた青年をどやしつける鉄道公安官(友達の父親)の格好良さ、運動会の活躍で一目惚れする隣のクラスの女の子などのエピソードが次々と現れ、なんとも懐かしい気分にしてくれます。人間関係が濃密だった時代の物語という気が致しました。
三浦 哲郎ユタと不思議な仲間たち母親が東北の旅館で住み込みで働くことになり、東京から転校してきた孤独な少年が、旅館に出てくる座敷童子たちと仲良くなります。少年と座敷童子の友情と、成長を描いたユーモラスな児童文学ですが、悲惨な過去を持つ座敷童子たちが悲しく、「わだわだあげろじゃががい」という呪文が切なく胸に響くのでした。
森 絵都カラフル悪事を行ったため輪廻のサイクルからはずれ、消滅するところだった魂が天使の抽選に当たり、 自分の悪事を思い出すことを条件に1年間人間の体に入って生きることが許可されます。 自殺した冴えない中学生の体に入った魂は、最初はおぞましいと思っていた仮面家族の本当の姿を知り、 他人の人生を有意義に生き始めるのでした。 高価なスニーカーを強奪されて悲しむ主人公に、 冴えない同士の友情を示してくれる早乙女君のエピソードはなんて美しいのでしょうか!(笑)。
山中 恒おれがあいつで
あいつがおれで
ひょんなことで心が入れ替わってしまった少年少女のドタバタぶりを、ノスタルジックに切なく描いた児童文学の傑作です。 大林宣彦によって映画化された「転校生」も名作。
山本 幸久幸福ロケット五の香な子の成長と初恋を描く、ユーモラスで切ない児童文学です。




海外作家(姓五十音順)

作   家  名 作  品  名 備 考
デーヴィッド・アーモンド肩胛骨は翼のなごりオンボロの中古住宅に越してきたマイケル少年には子供思いの両親がいますが、生まれたばかりの妹が弱く、このことが一家に暗い影を落としています。

がらくたが詰め込まれたガレージに入り込んだマイケルは、薄汚れて衰弱した男を見つけますが、 人間ばなれしていて妙に傲慢なこの男は『「27番と53番」とアスピリンを持ってきてくれ』と要求するのでした。 不思議な存在なのにリウマチを病んでいるあたりが変です(笑)。

妹の病気の経過と共に、物語は淡々と重苦しく展開していきますが、マイケルは自分の心臓の鼓動に重ねて妹の鼓動を感じ取っていて、妹の鼓動が聞こえなくなることは即ち妹の危機なのです。 この描写が兄の愛情を表現していて好きでした。ファンタジーの割りに派手なことは起こりませんが、 一家の愛情と子供同士の友情が嬉しい小説です。
ジーン・ウェブスターあしながおじさん孤児院の親切な評議員の温情で大学に進学することができたジュディの、 恩人への書簡で綴ったユーモラスな少女小説。活発で楽しいジュディが魅力的な、言わずと知れた名作です。 「続・あしながおじさん」の主人公はジュディの友人ですが、こちらは大人の小説という感じでしょうか。
ルイザ・メイ・オルコット若草物語没落した名家の四姉妹を主人公にしたユーモラスな家庭小説。 父親は従軍牧師として戦地に赴任、優しく強い母親のもと、 生活苦をものともせず強く楽しく生きている四姉妹で、 アメリカの上流家庭を垣間見る面白さがあります。こちらも名作ですが、ちょっとお説教くさいかもしれません。 自分が生活苦なのに、ひとに施しをする母親のプライドというのもよく分かりませんし・・・(笑)。
クリス・クラッチャーホエール・トーク主人公のアフリカ系アメリカ人T・Jは群れることが嫌いでやや反抗的なスポーツ万能少年で、スポーツエリートが幅を利かす高校にあってどのクラブにも所属していないため、浮いた存在になっています。 仲の良い教師が水泳部を引き受けさせられたため、致し方なく水泳部に参加したT・Jは、半分面白がって中途半端な連中を集めて、エリートの特権であるジャンパーを目指すのでした。どの少年も虐待などの複雑な過去を持っており、明朗一途のスポーツ小説ではありません。 それだけに感動が深いような気も致しますが・・・。虐待物のミステリー+「長距離走者の孤独/アラン・シリトー」+「ウォーター・ボーイズ」の面白さという感じでしょうか。
エーリヒ・ケストナー飛ぶ教室ドイツの寄宿学校に暮らす少年たちの、友情や悩みや実業学校との確執などを描いた名作少年小説です。 自律的な少年たちが楽しく、また涙を誘う場面があったりしますが、しみじみと良い読後感に浸れます。厳格な舎監教師のエピソードもちょっと微笑ましいですね。
アレックス・シアラー魔法があるなら二人の娘を抱えて夜逃げするママが選んだ先は、美味しいチョコレートも楽しい玩具も沢山のテレビもあるデパートだった! 脳天気なママと苦労性の娘(小学生)の組み合わせが楽しゅうございます。デパートに住み着くという意外性も面白く、更に三人を待ち受ける大活劇!(笑)。
ダニエル・ネイサンゴールデンサマーエラリー・クイーンの片方フレデリック・ダネイが本名で発表した自伝的な少年小説。 ダニー少年の一夏を描いたものですが、体は貧弱で腕っ節は弱く、想像力豊かで尚かつ金への執着が強いというこの少年のキャラが秀逸でした。
カール・ハイアセンHOOTフロリダの乱開発に絡むドタバタコメディが得意なハイアセンですが、本作はそのジュニア版という感じです。

父親の転勤でフロリダにやってきたロイは、スクールバスの中から見かけた裸足で走り抜ける少年が気になり、ある日彼を追いかけたことで、パンケーキチェーンの出店予定地に住むアナホリフクロウを守るための騒動に自らはまりこんでいくことになるのでした。

勇気があるわけでも腕っ節が強いわけでもなく、知恵と正義感で自分なりの戦い方をするロイに好感が持てますし、裸足の野生児との友情も楽しゅうございます。
    フラッシュ物を垂れ流すギャンブル船が許せず、忍び込んた末に沈めてしまった父親(短気すぎる)が逮捕され、父の汚名をすすごうと子供たちが真相を暴こうと奮闘します。HOOT同様、子供たちの正義感が嬉しいYAノベル。助っ人になってくれる謎の老人がかっこいい!(笑)。
アン・ブラッシェアーズトラベリング・パンツ仲良し少女4人組の仲間の一人が手に入れた古着のジーンズは、 誰がはいてもピタリと似合う魔法のジーンズで、初めて夏休みを別々に過ごすことになった4人は、 ジーンズを送り合うことを約束、不思議なジーンズは4人の成長を見守ることになるのでした。 それぞれが思い出深い夏を過ごして、大人になっていく様子が切なく美しく描かれます。続編「セカンド・サマー」は、少し成長した少女たちの、母親との葛藤が大きなテーマになっており、この辺は男の私にはやや気恥ずかしいものがありました(笑)。
           ラストサマー「トラベリングパンツ」シリーズ最終編。高校を卒業する4人の、別れと旅立ちと永遠の絆を瑞々しく(パワフルに(笑))描いています。相変わらず波瀾万丈な展開の4人に、笑わせられたりホロリとさせられたり・・・。 親の年代のはずなのに、4人に肩入れして読んでいるワタクシなのでした(笑)。
コルネーリア・フンケどろぼうの神様 母親が亡くなり、外見が可愛らしい弟だけを引き取りたい冷たい叔母夫婦を嫌ってハンブルクからヴェネチアに家出してきた兄弟は、 どろぼうで生計を立てる少年少女の一味にかくまわれています。 天才的などろぼうを自任する高慢な少年が率いる一味で、 行き場のない、ストリートチルドレンのような連中ですが、 家庭のない子供たちの共同生活を冒険っぽく描くあたりは、 ピーター・パンやケストナーのエミール物を思わせました。 子供ゆえの無力さに悩む、早く大人になりたい子供たちと、子供心を失わない楽しい大人を描いています。
アネ・ホルムアイ・アム・デビッドん坊の時から収容所に幽閉されていた12才のデビッドは、恐ろしい看守である「あいつ」から、「30秒だけ見逃してやるから脱走しろ。脱走したらひたすら北へ、デンマークへ向かえ。」と告げられます。

希望と絶望が交差するデビッドの旅の果てには何が待っているのか?大変興味を抱かせる結末で、やや出来過ぎかとも思いますが、ミステリーではなく、少年の勇気と涙の物語なのですから、これで良かったのでしょう。ただの良い子ではなく、辛い人生を送ってきた故の狷介さを持ち合わせるデビッドが切のうございました。






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